アメリカから学ぶ 困難な課題をもつ子どもの里親養育

★愛の手運動50周年記念事業 報告書

講師:
尾崎京子(New Alternative for Children 前スーパーバイザー)
桐野由美子(京都ノートルダム女子大学教授)
2013年6月1日・発刊
家庭養護促進協会・発行
定価・800円 /  B5判・95ページ


愛の手運動50周年企画に、アメリカのニューヨークの民間児童福祉機関NAC(New Alternatives for Children)で里親・養子縁組ソーシャルワーカー・スーパーバイザーとして活動されてこられた尾崎京子氏を神戸に招き、3日間にわたり講演会やシンポジウムを開催しました。

また、アメリカの里親家庭の民間の治療支援機関の調査に行かれた桐野由美子さん(京都ノートルダム女子大学教授)には分科会で最新情報をご報告いただきました。

この報告書は、当日提示されたスライド資料や図、写真を掲載しながら、尾崎京子氏、桐野由美子氏の講演、分科会の内容をわかりやすく要約したものです。

アメリカの里親制度が目指すもの、現場で働くワーカーの考え方やケースマネジメントの実際がよくわかり、日本での実践に役立つヒントが多くあります。

里親、養親、里親子の支援に携わる方、児童相談所・児童福祉施設で里親制度、児童福祉にかかわる方、学生や研究者の方にもおすすめします。

目次
第1章 基調講演「困難な課題をもつ子どもの里親養育」  尾崎京子
第2章 分科会1「里親養育におけるケースマネージメント」尾崎京子
第3章 分科会2「アメリカの里親子支援の実際」     桐野由美子
第4章 全体会
第5章 「里親養育の実際と支援の受け方」意見交換

この報告書を読んで・・・
・NACの里親リクルートの姿勢と、里親希望者への研修プログラムに学ぶものが多くある。

また、ワンストップシステム、里親のバックアップ(個人的な支援者)の重要性、B2Hプログラムなどの支援プログラムが充実していると思いました。

・「里親養育のケースマネージメント」の章を読み、里親養育の難しさは日本と同じで、共感できるところがたくさんありました。

・「安全、ウェルビーング、パーマネンシー」という児童福祉の理念を再確認しました。

・コンカレント・プランニングやアメリカ政府が策定している社会的養護の効果測定「45項目」は、今後参考となると思います。